2023.06.27
加湿器は、いつも清潔な水を入れているので、掃除を頻繁にする必要はないと考えている人もいるかもしれません。
しかし、実はその水が原因となり、目には見えない汚れになっていることも。
加湿器は定期的な掃除が必要です。今回は、加湿器が汚れる原因と、お手入れ方法をタイプ別にくわしく解説していきます。
加湿器に白っぽい汚れがついていることはありませんか?
汚れが溜まってくると、大きな白い塊になることも。これは、水垢による汚れです。
加湿器の大半は、水道水を使用することになっているため、水道水に含まれる殺菌や消毒作用のある次亜塩素酸カルシウムやマグネシウム、ミネラルなどが原因で、汚れがついてしまいます。
清潔な水を使用し、フィルターの手入れをこまめに行うと、水垢汚れを抑えることができます。
水道水には殺菌や消毒作用がありますが、きれいな状態を保てるのは1日程度といわれています。
そのため、水を入れたまま加湿器を放置したり、湿度が高いにも関わらず加湿器をつけっぱなしにしたりしていると、雑菌やカビが繁殖する恐れがあります。
ピンクや黒っぽい汚れがついているときは、カビかもしれません。
雑菌やカビは放置したままにすると、加湿の際に空気中に広がり、人体に影響を及ぼす可能性もあるので注意しましょう。
各加湿器のタイプごとのお手入れ方法の紹介前に、すべてのタイプで共通するのが水を入れるタンクのお掃除です。
タンクの水は、使わないときは空にしておく・毎日替えるのが基本で、水を替える時や捨てるときなどは、少量の水道水を入れて振り洗いをしましょう。タンクの内部や口の部分に汚れが見られる場合は歯ブラシやスポンジなどで汚れを落としてください。
超音波式加湿器は、水に超音波で細かい振動を与えることで、霧状の微粒子となり、室内に放出されます。アロマオイルを使って香りも楽しみたい人に人気のタイプ。
運転音が静かで、水が熱くならず、消費電力も低いのが特徴です。ただし、水を加熱しないのでタンクに雑菌などがついていた場合、そのまま放出されてしまうため、こまめな掃除が必要な加湿器です。週に1回を目安にお手入れをしましょう。
超音波式加湿器は、こまめなお手入れが必要。フィルターがなく超音波を水に当て放出しているため、タンクなどに汚れがあるとそのまま室内に放出されてしまいます。
タンクや本体にカビや菌が増殖しないように、毎日水をしっかりと取り替え、タンクや蒸気口、超音波発生ユニットなどの汚れを歯ブラシやスポンジで落としましょう。
気化式加湿器は、水を含んだフィルターに風を当て、気化させて加湿をします。水が熱くならず、消費電力が低いのが特徴です。
ファンがついているため、広範囲を加湿することができます。
気化式加湿器は、加熱をしないので雑菌やカビが発生しやすいです。そのため、フィルターはこまめな手入れが必須。2週間に1回の目安で行いましょう。
気化式の加湿器は加熱しない仕組みのため、カビや菌が繁殖しやすい環境ではありますが、気化させてから放出するため、超音波式のようにダイレクトにカビや菌が放出されることはありません。
しかし、トレイやフィルターは水アカがつきやすくカビの繁殖も考えられるため、2週間に1回程度の頻度で水洗いをしましょう。
加湿器から出る風が臭うときやぬめりが感じられるときは、フィルターを重曹水でつけ置きするのがおすすめ。水アカがついているときは、クエン酸でつけ置きがいいでしょう。
吸気口も掃除機でホコリを吸い取るのを忘れないようにしてください。
スチーム式加湿器は、水をヒーターで加熱して水蒸気を放出します。お湯を沸かしたときに湯気が出ているイメージです。
水が煮沸されるので、衛生面が気になる人にもおすすめ。すぐに加湿できるのもうれしいポイント。
ただし、加熱するので水垢が付きやすいタイプです。定期的な掃除は1ヶ月に1回程度でOKですが、吸水タンクは毎日水を入れ替えるのがポイントです。
スチーム式は水を加熱しているため、カビや菌は繁殖しにくくなっていますが、水道水を蒸発することにより水アカがつきやすくなっています。
水アカにはクエン酸洗浄がおすすめ。クエン酸をぬるま湯に溶かし、タンクに入れてつけ置きします。その後、水でよくすすぎましょう。
ハイブリッド式は2つの加湿方式を組み合わせた加湿器です。
気化式と温風機化式を組み合わせた加湿器は、水を含んだフィルターに風を当て、気化させて加湿を行いますが、フィルターに送る風をヒーターで加熱するため、部屋の温度を下げずに、広範囲を加湿することができます。
超音波式と加熱式を組み合わせたハイブリッド加湿器もあります。ヒーターで加熱した水を超音波で霧状にして加湿を行います。消費電力は少し高くなりますが、静音性の高さを保ったまま、超音波式のデメリットである衛生面をカバーすることができます。
気化式と温風機化式を組み合わせた加湿器は、気化式同様に水が気化されてから放出されるため、カビや菌がそのまま放出されることは少ないでしょう。
ただし、気化式と同じくトレイとフィルターは、こまめに水洗いをしてください。
超音波式と加熱式を組み合わせた加湿器は、水が加熱されるためカビや菌は繁殖しにくくなっています。
加熱することで水アカがつきやすいため、スポンジや歯ブラシを使って、優しく落としてくださいね。
加湿器の水は、継ぎ足したり、まだ余っているからといって放置したりせず、毎日取り換える習慣をつけましょう。
水を入れ替える際に、少量の水を入れてフタを閉め軽く振って、タンクをきれいにしてから新しい水をいれるといいですよ。
加湿器の内部や水蒸気の噴き出し口付近などに発生する水滴は、こまめに拭き取るようにしましょう。
気づいたときに拭き取ることで、水垢汚れを最小限に防ぐことができます。
加湿器をしまう季節になったら、フィルターや水タンクはもちろんのこと、細かいパーツなども、すべてを掃除しましょう。水垢が気になるときはクエン酸、ニオイも落としたいのであれば重曹を使うといいですよ。
加湿器本体も雑巾で拭くようにしましょう。
また、加湿器を片付けるときはしっかりと乾燥させるのもポイント。水分が残っているとカビの原因になります。
加湿器は、たとえ見た目はきれいでも、定期的な掃除は欠かせません。
汚れは目に見えないうちから、こまめにお手入れをすることで、室内にうるおいを広げることができます。
水垢汚れは頑固な白い塊になると、なかなか取れません。また、雑菌やカビは放置してしまうと、水蒸気と一緒に室内に広がり、のどの痛みや肌荒れなど体調不良を引き起こす可能性もあるため非常に危険です。
汚れのつき方などは、加湿器によって違うので、あなたの使っているタイプにあったお手入れ方法を実践してみてくださいね。
この記事でご紹介した内容は、家電製品に関連する一般的な情報をまとめたものであり、全てのメーカー、全ての製品に該当する内容ではございません。また、各メーカーや製品によって定められた取扱方法やメンテナンス方法と異なる対応をした場合は、安全性や品質保証を損なう可能性もございます。詳細はメーカーのサポートセンター、 またはプロの技術者にご相談していただくことを推奨いたします。