2024.03.26
冷蔵庫や冷凍庫の買い替え、故障や停電などで止まってしまったとき役に立つドライアイス。
万が一に備えて冷凍庫でドライアイスを保存できないだろうかと考えている人もいるのでは?
今回は家庭用の冷凍庫でドライアイスを保存できるのかくわしくご紹介していきます。
ドライアイスは特殊な機械で二酸化炭素に圧力をかけて冷やし固体にしたものです。実はこの二酸化炭素は副産物で、製油所の精製やアンモニアの製造の際などに発生するものを利用しています。
ドライアイスは溶けるときに液体にならず気化するため濡れることがありません。冷凍食品やアイスクリームなど、もともと冷凍されたものの温度を保つために使用されています。
結論からいうとドライアイスを冷凍庫で保管することはできません。なぜなら2つの理由があるのです。
ドライアイスは超低温であり約-79℃ですが、家庭用の冷凍庫の温度は-18℃程度です。60℃近い温度差があれば溶けてしまうのは当たり前ですよね。
家庭用の冷蔵庫や冷凍庫には作った冷気を庫内に運ぶためファンがついています。ドライアイスは風に非常に弱いため、ファンの風で溶けてしまうのです。
ドライアイスは-80℃以下の環境で保管しなくてはなりませんが家庭では無理ですよね。
しかし溶ける時間を遅くすることは可能です。ドライアイスを長持ちさせる保存方法を見ていきましょう。
ドライアイスは通常クラフト紙に包んで販売されています。クラフト紙と似た働きをしてくれるのが新聞紙。
ドライアイスを新聞で包んだあとに、タオルなどでさらに包むと保冷効果が高まります。タオルだけで包むとくっついてしまうので気をつけてくださいね。
新聞紙とタオルで包んだドライアイスは、そのまま冷凍庫へ入れるのではなく発泡スチロールの箱に入れて保存することで保冷効果がアップします。
空気に触れる面積が多いと溶けやすくなるため、ドライアイスを入れたときに発泡スチロールの箱の中に空間ができるときは、紙やタオルで隙間を埋めるようにしましょう。
発泡スチロールの箱がないときはダンボールでもOK。ダンボールの場合も隙間ができるときは紙やタオルで埋めてから冷凍庫へ入れましょう。
ドライアイスは密閉容器に入れてはいけません。気体である二酸化炭素に変化すると体積が約750倍にもなるため、圧力が高くなりいずれ爆発します。
外気に触れないからといってペットボトルなどの密閉容器にドライアイスを入れることはしないでください。
ドライアイスを処分したいときは、クーラーボックスや発泡スチロールの容器に入れて放置しましょう。数時間で自然となくなります。早く溶かしたいときは、密着させずに離しておきましょう。
他にもドライアイスを処分するときは、庭やベランダなど屋外に放置したり、バケツや洗面器に水をため中に入れたりといった方法があります。
しかし、屋外に放置した際に雨が降ってきてしまうと、白い煙がもくもくと大量に発生してしまうため、火事と勘違いされてしまう恐れがあります。
また、水の中に入れた場合も白い煙が上がりますが、部屋の中に充満してしまうと二酸化炭素中毒の恐れがあり、非常に危険なためおすすめはできません。
二酸化炭素は空気よりも重いため、足元にたまる性質があります。しっかりと換気をしながら行いましょう。
ドライアイスは超低温の約-79℃のため、素手で触ると凍傷を起す危険性があります。
一瞬だけだからとドライアイスを素手で触ると、すぐに離そうとしても手にくっついてしまう恐れもあり大変危険です。
どうしても触れなくてはいけない場合は、乾いている皮手袋を着用しましょう。
水よりもお湯をかけた方が早く溶けるのではないかと考える人もいるかもしれませんが、絶対にやってはいけません。
お湯が100℃の場合、ドライアイスとの温度差は179℃になります。
一気に気化すると大量に二酸化炭素が発生し、熱湯とドライアイスが飛び散る危険性があるため、お湯はかけないでください。
水が流れるからといって、ドライアイスをシンクに入れてはいけません。
シンクに使われているステンレスや排水溝の塩化ビニルなどは、急激な温度変化で破損する恐れがあるからです。
水の中に入れて処分するときは、バケツや洗面器、ボウルなどドライアイスの影響を受けない素材の容器に水をためて溶かし、換気をしっかりと行うようにしましょう。
保冷に役立つドライアイスは、特殊な機械で二酸化炭素に圧力をかけて冷やしてできる-79℃の固体のため、家庭用の冷凍庫で保存するのは不可能です。
ただし、溶ける時間を遅くすることはできます。新聞紙に包んだり、発泡スチロールの容器に入れたりしてから冷凍庫で保存すると長持ちします。
ドライアイスは密閉容器に入れてはいけません。密閉すると圧力が高くなり、爆発してしまいます。
ドライアイスを処分するときは、クーラーボックスや発泡スチロールの容器に入れて、自然と溶けるのを待ちましょう。
屋外であれば換気をしなくていいですが、雨が降ってきてしまうと白い煙があがり、火事だと思われてしまう恐れもあります。
また、ドライアイスは素手で触ったり、お湯をかけたりするのはNGです。
ドライアイスは便利ですが、扱い方を間違うとケガなどにつながる恐れもあるため、充分に注意しましょう。
この記事でご紹介した内容は、家電製品に関連する一般的な情報をまとめたものであり、全てのメーカー、全ての製品に該当する内容ではございません。また、各メーカーや製品によって定められた取扱方法やメンテナンス方法と異なる対応をした場合は、安全性や品質保証を損なう可能性もございます。詳細はメーカーのサポートセンター、 またはプロの技術者にご相談していただくことを推奨いたします。