エアコン暖房の電気代は1ヶ月およそ3,906円! 今すぐできる10の節約術をご紹介

 

暖房冬になりエアコンの暖房を使い始めたら、電気代の請求額に驚いたことはありませんか?

「暖房は電気代が高い」とよく聞きますが、実際にはどれくらいかかっているのでしょうか。

この記事では、エアコン暖房にかかる電気代の目安や計算方法、そして電気代が高くなりがちな理由について解説します。

さらに、こたつやヒーターなど他の暖房器具との比較や、今日から実践できる具体的な節約術もご紹介します。

日々の使い方を見直して、冬の電気代を賢く節約しましょう。

1. エアコンの暖房にかかっている電気代の目安

エアコンの暖房にかかる電気代の目安を把握しましょう。

1-1. 1ヶ月あたりの電気代はおよそ3,906円

エアコンの暖房にかかる電気代は、機種の消費電力や設定温度、お住まいの地域や電力会社の契約プランによって異なります。

例えば、暖房時の消費電力が700W(0.7kW)のエアコンを、電気料金単価が31円/kWhのプランで使った場合、1時間あたりの電気代は約21.7円となります。

このエアコンを1日6時間、毎日(30日間)使用すると、1ヶ月の電気代の目安は3,906円と試算できます。

1-2. 自分でできる電気代の計算方法

ご自宅のエアコンの電気代をより正確に知りたい場合は、以下の計算式で目安を算出できます。

消費電力(kW) × 使用時間(h) × 電気料金単価(円/kWh)

エアコン本体や取扱説明書に記載されている「消費電力(W)」を確認し、1000で割って「kW」に換算します。

それに使用時間と、ご契約の電力会社の「電気料金単価(円/kWh)」を掛け算することで、おおよその電気代がわかります。

2. 暖房の電気代が冷房より高い理由

一般的に、エアコンは冷房よりも暖房の方が電気代が高くなる傾向があります。その主な理由を解説します。

2-1. 外気温と設定温度の差

エアコンは、室内の温度を設定温度に近づけるために電力を消費します。

夏場の冷房運転では、例えば外気温が35℃のときに室温を28℃にする場合、その差は7℃です。

一方、冬場の暖房運転では、例えば外気温が5℃のときに室温を20℃にする場合、その差は15℃にもなります。

暖房は冷房に比べて外気温と設定温度の差が大きくなるため、室温を維持するためにより多くのパワーが必要となり、電気代が高くなるのです。

2-2. エアコンが最も電力を消費するタイミング

エアコンは、運転を開始した直後や、設定温度と室温の差が大きいときに、部屋を急速に暖めようとして最も多くの電力を消費します。

特に冬場は、外気温が低いために室温も下がりやすく、設定温度に到達するまでに時間がかかり、フルパワーで運転する時間が長くなりがちです。これも、暖房の電気代が高くなる一因です。

暖房

3. 他の暖房器具と比較!エアコンは本当にお得?

冬の暖房器具には、エアコン以外にもさまざまな種類があります。ここではそれぞれの特徴を解説します。

3-1. こたつ

こたつは、消費電力が比較的小さく、限られたスペースを局所的に暖めるのに非常に効率的です。

ただし、部屋全体を暖めることはできません。

3-2. セラミックファンヒーター

セラミックファンヒーターは、スイッチを入れるとすぐに温風が出るのが特徴で、脱衣所や足元など、スポット的な暖房に適しています。

ただし、消費電力が大きいものが多く、部屋全体を暖めるのには向いていません。

3-3. オイルヒーター

オイルヒーターは、部屋全体をじんわりと暖め、空気を汚しにくいのが特徴です。

一方で、暖まるまでに時間がかかることや、他の器具に比べて消費電力が大きい傾向がある点に注意が必要です。

3-4. ホットカーペット

ホットカーペットは、床面から直接暖かさを感じられる器具です。

こたつと同様に局所的な暖房がメインとなりますが、消費電力は比較的大きめな場合があります。

3-5. 部屋全体を暖めるならエアコンが効率的

上記のように、暖房器具にはそれぞれ得意分野があります。

こたつやホットカーペットは局所的に暖めるのに優れていますが、部屋全体を効率よく暖める能力で比較すると、エアコンが最も効率的であるとされています。

使い方に応じて、これらの器具とエアコンを上手に併用することも節約につながります。

4. エアコン暖房の電気代を節約する効率的な使い方

エアコン暖房は、少しの工夫で電気代を大きく節約できる可能性があります。今日から実践できるポイントをご紹介します。

4-1. 1時間以内の外出ならつけっぱなしがお得

エアコンは、電源を入れてから設定温度になるまでの起動時に最も電力を消費します。

そのため、30分~1時間程度の短い外出であれば、こまめに電源をON/OFFするよりも、「つけっぱなし」にしておく方が、トータルの消費電力が少なくなり、電気代の節約になる場合があります。

4-2. 設定温度は「20℃」を目安に

暖房時の設定温度は、1℃下げるだけでも節約効果が期待できます。

環境省では、冬の暖房時の室温目安として「20℃」を推奨しています。寒く感じる場合は、設定温度を上げる前に、重ね着をするなど服装で調整してみましょう。

エアコン 設定温度

4-3. 自動運転が最も効率的

電気代を気にして風量を「弱」に設定していませんか?

実は、エアコンは「自動運転」モードが最も効率的に運転できるように設計されています。

自動運転は、起動時は強風で一気に部屋を暖め、設定温度に達してからは微風で室温を維持するなど、無駄のない運転を自動で行ってくれます。

4-4. 風向きを下げて足元に向ける

暖かい空気は部屋の上部に溜まり、冷たい空気は下部に溜まりやすい性質があります。

暖房時は、風向きを下向きに調整しましょう。

床付近に暖かい空気を送ることで、足元から暖かさを感じやすくなり、部屋全体の温度ムラも解消され効率的です。

4-5. 2週間に1回はフィルターを掃除する

エアコンのフィルターにホコリが詰まっていると、空気の通り道が妨げられ、暖房効率が著しく低下します。

これにより、余計な電力を消費してしまいます。そのため、「2週間に1回」を目安にフィルターを掃除し、清潔に保ちましょう。

エアコン フィルター

4-6. サーキュレーターを併用して空気を循環させる

風向きを下に設定しても、どうしても暖かい空気は天井付近に溜まりがちです。

サーキュレーターや扇風機をエアコンと併用し、天井に向けて風を送ることで、部屋の空気を強制的に循環させることができます。

これにより温度ムラがなくなり、設定温度を上げすぎなくても快適に過ごせます。

4-7. 室外機の周りに物を置かず、雪があれば取り除く

エアコンの室外機は、屋外の空気を取り込んで熱を交換する重要な役割を担っています。

室外機の吸い込み口や吹き出し口の周りに物を置いて塞いでしまうと、運転効率が下がってしまいます。

また、大雪が降った際には、室外機が雪に埋もれないよう、周りの雪を取り除くことも大切です。

4-8. カーテンや断熱シートで窓の断熱対策をする

部屋の熱が最も逃げやすい場所は「窓」です。

せっかくエアコンで暖めた空気も、窓からどんどん外に逃げてしまっては非効率です。

厚手のカーテンや、床まで届く長さのカーテンを使用して、窓からの冷気をシャットアウトしましょう。窓専用の断熱シートを貼るのも非常に効果的です。

4-9. 加湿器を併用して体感温度を上げる

冬は空気が乾燥しがちですが、同じ室温でも湿度が高い方が暖かく感じられます。

エアコン暖房と同時に加湿器を併用し、湿度を50~60%に保つことで、体感温度が上がります。

設定温度を必要以上に上げなくても快適に過ごせるため、節約につながります。

4-10. タイマー設定して就寝時はOFFにしておく

就寝中もエアコンをつけっぱなしにしていると、当然ながら電気代がかさみます。

就寝の1時間ほど前から寝室を暖めておき、寝る直前にタイマーでOFFに設定するか、布団に入るタイミングで電源を切るようにしましょう。

これだけでも、数時間の電力消費を抑えることができます。

まとめ

エアコンの暖房にかかる電気代は、消費電力や使い方、外気温などによって変動しますが、計算方法を知ることでおおよその目安を把握できます。暖房の電気代が冷房より高くなりがちなのは、外気温と設定温度の差が大きいことが主な理由です。

電気代を節約するためには、「設定温度を20℃目安にする」「自動運転を活用する」「フィルターをこまめに掃除する」といった基本的な使い方を見直すことが非常に重要です。

また、「サーキュレーターで空気を循環させる」「窓の断熱対策をする」「加湿器で湿度を保つ」といった工夫を組み合わせることで、さらに暖房効率を高めることができます。

今回ご紹介した節約術を参考に、無理のない範囲でエアコンの使い方を見直し、冬の電気代を賢く節約していきましょう。

この記事でご紹介した内容は、家電製品に関連する一般的な情報をまとめたものであり、全てのメーカー、全ての製品に該当する内容ではございません。また、各メーカーや製品によって定められた取扱方法やメンテナンス方法と異なる対応をした場合は、安全性や品質保証を損なう可能性もございます。詳細はメーカーのサポートセンター、 またはプロの技術者にご相談していただくことを推奨いたします。
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