2024.02.28
気をつけていても服につけてしまうシミ。とくに薄い色の服はシミがあると目立ちます。
子どもの食べこぼしなどだけではなく、大人でも化粧品や皮脂汚れなど、さまざまな服のシミに悩まされることは珍しくありません。
服のシミはいつも通り洗濯をするだけでは、きれいに落とせず残ってしまうことも。
シミには種類があり、とくに油シミは落としにくいです。そこで今回は、シミの種類や服に頑固な油シミがついてしまったときの落とし方などをくわしく解説します。
油シミとは、その名の通り油分を含んだ油溶性(脂溶性)の汚れのことです。油溶性の油は水に溶けない性質があるため、落としにくいシミといえます。
シミの見た目は、濡らしてもにじまず、縦と横に線が入ったような状態です。
汚れには、油溶性の他に水溶性と不溶性があります。
油溶性・水溶性・不溶性の汚れの特徴を見ていきましょう。
油溶性(脂溶性) | 水溶性 | 不溶性 | |
汚れの特徴 | ・水に溶けにくいが油に溶けやすい
・アルカリ性洗剤・油分で洗うと落としやすい |
・水に溶けやすい
・中性洗剤で洗うと落としやすい |
・水にも油にも溶けにくい
・落とすのは難しいので、汚れごとに対処が必要になる |
汚れの原因 | チョコレート、バター、口紅、ファンデーション、油性ペンなど | 醤油、コーヒー、ジュース、お茶など | 泥、すす、鉄さびなど |
水溶性の汚れは水に溶けやすく、服についてすぐであれば水で洗い流すだけでシミが落ちる可能性も高いです。シミはくっきりとにじんでいるのが特徴です。
水溶性の汚れ・シミについては下記の記事も参考にしてみてください。
コーヒーのシミ抜きはすぐに対処するのがポイント!こぼして時間が経ってしまったときの対処法は?
醤油が服についてしまったときは?醤油のシミ抜きの方法を解説!
不溶性の汚れは、水にも油にも溶けません。見た目は輪郭がぼんやりとしています。
泥やすす、鉄さび・墨汁・ガムなど、水でも油でも落ちにくいため、自宅でのお手入れが難しいこともあります。
不溶性の汚れ・シミについては下記の記事も参考にしてみてください。
服の油シミを抜く前に、洗濯表示を確認しましょう。デリケートな素材でできていないか、水洗いができるかをチェックします。
シミを落とすことばかりを意識し、水洗いできない服のシミ抜きをしてしまうと、シミは落ちても生地を傷めてしまう恐れがあるため注意しましょう。
出典元:消費者庁
ついた直後のシミなど軽度な油シミは、食器用洗剤がおすすめです。
食器用洗剤に使われている界面活性剤は、油を浮かせる効果が期待できます。
用意するもの
・ティッシュまたは布巾
・バケツ
・ぬるま湯
・食器用中性洗剤
・歯ブラシまたは洗濯用ブラシ
まずは、服に着いた油汚れをティッシュや布巾で拭き取ります。汚れが広がらないよう、こするのではなくトントンと叩くようにしましょう。
40℃ほどのぬるま湯をバケツに入れ、シミがついた部分を5分程度つけ置きします。汚れが浮いてきたらシミの部分に食器用洗剤をたらし、軽くもみ洗いをします。
食器用洗剤がなじんだら、歯ブラシや洗濯用ブラシを使って汚れを落としましょう。
泡が出なくなるまで水ですすぎ、あとはいつもどおり洗濯するだけです。
食器用洗剤で落ちなかった油シミや時間が経ってしまった場合は、クレンジングオイルを使用してみましょう。
用意するもの
・バケツ
・ぬるま湯
・クレンジングオイル
油シミにクレンジングオイルをたらし、優しくもみ込みます。水で濡らしてしまうと乳化してしまうため、乾いた状態で行いましょう。
クレンジングオイルがしっかりとなじんだら、5分ほど放置します。ぬるま湯ですすいで、いつも通り洗濯しましょう。
クレンジングオイルでも落とせなかった油シミは、酸素系漂白剤を使いましょう。使用する前に洗濯表示を見て、酸素系漂白剤が使用できるか必ず確認してください。
用意するもの
・バケツ
・ぬるま湯
・酸素系漂白剤
40℃ほどのぬるま湯をバケツに入れ、酸素系漂白剤を溶かしたら、シミのついた服を入れて、1~2時間つけ置きしてください。
シミがついた部分を優しくもみ洗いしすすいだら、いつも通り洗濯しましょう。
綿や麻など植物性の繊維は耐熱性が高いため、煮洗いが可能です。煮洗いは殺菌や消臭もできるのがうれしいポイント。
ただし、綿や麻でもプリントや装飾品などがある服は傷める可能性があるため、煮洗いはしないほうがいいでしょう。
用意するもの
・粉石鹸
・鍋(ステンレスかホーロー製)
・水
・固形石鹸(落ちない場合)
鍋に粉石鹸を入れて煮立たせます。アルミ製の鍋は化学変化により黒ずんでしまう恐れがあるのでステンレスやホーローのものを使用しましょう。
油シミがついた服を10~15分ほど煮ます。冷ましてから汚れが落ちているか確認し、残っている場合は固形石鹸でもみ洗いをしてください。
泡が出なくなるまでしっかりと洗って干してください。
外出先などすぐにシミ抜きができない状況のときに油シミがついてしまったときは、一刻も早く対処することが大切です。
油シミが広がらないように、ティッシュやハンカチなどでトントンと叩きましょう。
お手洗いなどで水や石鹸が使用できる場合は、水で濡らしたり、石鹸を染み込ませたりしてティッシュやハンカチなどで叩きます。
最後に水で流し、乾いたハンカチやタオルで水気を拭き取って乾かしましょう。
自宅に着いたら放置せず、すぐにシミ抜きや洗濯を行います。
機械油など頑固な油シミがついてしまったときは、自宅では落とせないこともあります。
無理矢理油シミを落とそうとすると、大切な服を傷めてしまう恐れがあるため、無理をせずクリーニング店に相談しましょう。
シミには種類があり、それぞれ特徴があります。油溶性の汚れは水溶性の汚れとは違い、水に溶けにくく落としにくいシミです。
時間が経過すると、さらに落ちにくくなってしまうため、早めにシミ抜きを行いましょう。シミ抜きを行う前に、洗濯表示を必ず確認してくださいね。
頑固な油シミも、自宅にあるクレンジングオイルや酸素系漂白剤で落ちることもありますが、落とせないときは無理をせずクリーニング店に相談しましょう。
この記事でご紹介した内容は、家電製品に関連する一般的な情報をまとめたものであり、全てのメーカー、全ての製品に該当する内容ではございません。また、各メーカーや製品によって定められた取扱方法やメンテナンス方法と異なる対応をした場合は、安全性や品質保証を損なう可能性もございます。詳細はメーカーのサポートセンター、 またはプロの技術者にご相談していただくことを推奨いたします。