2024.08.30
アイロンを日常的に使用している家庭も多いですよね。
シャツなどシワになりやすいものだけではなく、Tシャツもアイロンで伸ばすときちんとした印象になります。
しかし、アイロンの正しい使用方法を知らないと、ちょっとしたミスでお気に入りの服を台無しにしてしまうことも。
今回は、アイロンの温度設定の仕方をくわしくご紹介していきます。
アイロンの設定温度は、三段階に分けられています。
それぞれ「低」が80~120℃、「中」が140~160℃、「高」が180~210℃となっています。
アイロンはただかけるだけではなく、素材に合わせた温度設定をすることが大切です。
絹やウールなど繊細な素材は、低温が適しています。繊細な素材の裏地として使われるキュプラやレーヨンも、低温がいいでしょう。
絹やウールと同じく天然繊維である綿や麻は、熱には強いので高温でも大丈夫です。
素材ごとに適した温度の詳細は以下のとおりです。
温度 | 素材 | 繊維 | 使われているもの |
低温 | 天然繊維 | 絹 | ネクタイ、スカーフ、和服 |
毛・ウール | 冬物の衣類、セーター | ||
半合成繊維 | アセテート | 裏地、カーテン | |
合成繊維 | ポリウレタン | 合成皮革、水着 | |
低温~中温 | 再生繊維 | レーヨン | 裏地、下着 |
キュプラ | 裏地、風呂敷 | ||
中温 | 合成繊維 | ポリエステル | フリース、学生服 |
ナイロン | ストッキング、水着 | ||
アクリル | 冬物の衣類、セーター | ||
高温 | 天然繊維 | 綿 | タオル、シャツ、浴衣 |
麻 | 夏物の衣類、ハンカチ |
こちらを覚えるのは大変と感じた人も多いかと思いますが、これからご紹介する「アイロン表示」の意味を覚えれば、素材ごとの温度を記憶しなくてもOKです。
衣類の洗濯表示にもアイロンと同じく「低・中・高」の表示がありましたが、2016年12月から国際規格の洗濯表示に切り替わったため、「・」の数で表されるようになりました。
「低」は1つ(・)、「中」は2つ(・・)、「高」は3つ(・・・)となっています。
アイロン表示については下記の記事でも詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。
低温(80~120℃) | |
中温(140~160℃) | |
高温(180~210℃) |
アイロンがかけられないものは、アイロンマークに「×」の表記があります。
無理矢理かけると、生地が溶けて服がテカってしまうなど、最悪の場合は着られない状態になってしまうため、気をつけましょう。
あて布が必要な服はデリケートなもの。先ほども少し触れましたが、シルクやウールなどの天然素材や、ポリエステルやナイロンなどの熱に弱い化学繊維です。
洗濯表示にあて布の表記がなくても、アップリケをつけるといった一部にアイロンを押し当てる場合や、プリント部分にアイロンがけをするといったときも、あて布を使います。
あて布が必要なのか判断がつかないときは、使うことをおすすめします。あて布を使うデメリットはないので、使わないで傷んでしまうよりも、迷ったらあて布をした方が安心です。
あて布については下記の記事でも詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
あて布を使ったアイロンがけは、難しくありません。
いつもどおりアイロン台の上に服を広げ、その上にあて布を置いてアイロンがけをするだけです。
あとは服の位置を変えたときに、あて布を重ね直してアイロンがけをすればOK。
あて布は、専用のものも売られていますが、ハンカチや手ぬぐいでも代用することが可能です。厚みがあまりなく、タオルのように、表面に凹凸がないものにしましょう。
ハンカチや手ぬぐいを代用するときは、アイロンの熱で色落ちする可能性があるので、白や薄い色が理想。
また、熱で表面が焦げてしまうこともあるので、ハンカチは新品やお気に入りのものではなく、使用しなくなったものにするといいでしょう。
一度熱くなったアイロンはなかなか冷めないため、アイロンをかける衣服の順番を整理しておき、「低温→中温→高温」の順でアイロンがけを行いましょう。
また、高温でOKという表示があっても、いきなり高温のアイロンをあてるとテカってしまうことがあります。あて布をしていても防げないことも。様子を見ながらアイロンがけをしましょう。
最近のアイロンにはスチーム機能が付いていることが多いです。蒸気を当てるとシワが伸びやすくなり、時短にもつながりますよ。
スチーム機能の使用は、中温または高温でかけることができる素材だけにしましょう。
衣類から少し浮かせた状態でスチームを当てたあとに、普通にアイロンがけをするだけでOK。
スチーム機能がないというときは、霧吹きで代用できます。頑固なシワが付きやすい麻などに効果的です。
アイロンの温度は高くすれば早く終わる、素早く伸びるといったものではありません。素材に合わせて温度設定を行うことが重要です。
素材ごとに適温を覚えるのは大変なので、アイロン表示を覚えて確認するようにしましょう。
熱に弱い素材はあて布をすることで、傷むのを防ぐことができます。あて布はわざわざ購入しなくてもハンカチなどで代用可能です。
スチーム機能なども上手に活用して、アイロンがけを行いましょう。
この記事でご紹介した内容は、家電製品に関連する一般的な情報をまとめたものであり、全てのメーカー、全ての製品に該当する内容ではございません。また、各メーカーや製品によって定められた取扱方法やメンテナンス方法と異なる対応をした場合は、安全性や品質保証を損なう可能性もございます。詳細はメーカーのサポートセンター、 またはプロの技術者にご相談していただくことを推奨いたします。