2023.03.20
日本人の主食といえばごはん。とくに炊き立てのごはんはおいしく、幸せな気持ちにしてくれます。
朝にごはんを一気に炊いて、保温の状態にしておけば、夜もすぐにおいしいごはんが食べられるのではないかと考えた人もいるのでは?
何度も炊くよりも、電気代も節約できるのであれば、活用したい保温機能。
保温した方がおいしく食べられるのであれば、ごはんをラップに包んで冷凍するのも面倒ですよね。
そこで今回は、炊飯器の保温機能について、いつまでおいしい状態を保てるのか、気になる電気代はどのくらいかかるのかなどをくわしく解説します。
ほとんどの炊飯器についている保温機能。
炊き立ての状態が保てることが魅力ですが、保存期間はもちろん無限ではありません。
一般的には炊飯器でごはんを保温できるのは、5~6時間とされています。
保温機能は、炊き立ての状態を保ってくれるものと思っている人が多いですが、長時間保温していると水分が抜け、味や食感が悪くなり、見た目も黄色に変色します。
変色の原因は、メイラード反応。糖とアミノ酸がメラノイジンという物質を生み出し、おこげを作っている状態になってしまうのです。
また、高温でも死滅しないバチルス菌が繁殖し、腐敗の原因になることも。メーカーが推奨する保温時間を超えると、ごはんをおいしく食べることはできないのです。
「何度も炊飯するより、保温した方が電気代はかからないのでは?」と考えて、保温を選んでいる人もいるかもしれませんね。
炊飯した場合、地域の電気代によって差はありますが、1回4円ほどかかるといわれています。
一方、保温は10時間で約4円。新しい機種は省エネタイプが多いので、消費電力が少なくもう少し安い場合もあります。
炊飯の回数やごはんの量なども関係するため、電気代は状況によって異なりますが、朝食べて昼、昼に食べて夜程度の時間であれば、保温の方が電気代はかからないといえます。
ただ、そこまで大きな金額差もないため、朝から夜まで保温で放置するのは衛生的観点から推奨はできません。
保温の方が電気代はかからないといわれても、6時間以上経ったごはんを食べるのは味が落ちているかもしれないので、正直気が進みませんよね。
保温時間が長くなる場合は、ごはんをラップに包んで冷凍しましょう。できるだけすぐに炊き立てのごはんをラップに包み、粗熱が取れてから冷凍することで、長時間保温するよりも味や食感を落とさずに保存できますよ。
冷凍したごはんをおいしく食べるには、解凍するときもちょっとしたコツがあります。
まずはラップに包んだままのごはんを皿に乗せ解凍しましょう。量が多いときはムラが出ることもあるので、途中でラップから出して容器に移し、混ぜたりして温めるといいですよ。
電子レンジの冷凍ごはん用の機能があれば、そちらを使うといいでしょう。
冷凍ごはんの賞味期限の目安は1ヶ月程度ですが、だいたい1週間を過ぎたあたりから徐々に劣化していくといわれています。そのため、冷凍ごはんはできれば2週間以内に食べきった方がいいでしょう。
炊飯器にはメーカーが推奨する保温時間が、説明書に表記されています。推奨時間よりも保温すると、乾燥し変色や腐敗が起こる可能性があります。
保温できるのは白米だけです。無洗米はOKですが、炊き込みごはんなど、味付きのものは基本的に保温してはいけません。
調味料が使用されているごはんは保温してしまうと、ニオイや色が炊飯器に染み付いたり、塩分によりパッキンや釜が傷んだりすることがあります。
保温するのであれば、前回余った冷やごはんを一緒に入れて温めてしまおうと考える人もいるかもしれませんが、これはNG。
一度外に出したごはんを炊飯器に入れると、パサパサとした食感になり腐敗することも。
しゃもじには手の雑菌がつく可能性があるので、炊飯器の中に入れたまま保温すると、雑菌が繁殖してしまうことがあります。
たとえ手を清潔にしても雑菌はゼロにはならないので、しゃもじは外に出しましょう。
炊き立てのときは炊飯器が熱くなっており、すぐに冷めることはありません。そのため、保温がある程度続くからといって、電源を切った炊飯器でごはんを保存することがありますが、長時間の放置はNG。
保温機能を切ってしまうと、雑菌や結露を防ぐ機能もストップするため、ごはんが傷みやすいのです。炊飯器で保温をしないのであれば、粗熱が取れたら冷凍でごはんを保存しましょう。
炊飯器の保温機能は、メーカーにもよりますが5~6時間が限界です。
長時間の保温はごはんの味や食感も落ち、腐敗にもつながります。可能であれば1~2時間までの保温にするといいでしょう。
長時間保温するよりも、すぐに冷凍した方がごはんのおいしさを保てます。電子レンジで温める方が、保温よりも電気代が安く済むことの方が多いです。
また、保温できるのは白米だけ。炊き込みご飯など味付けのものはやめましょう。
この記事でご紹介した内容は、家電製品に関連する一般的な情報をまとめたものであり、全てのメーカー、全ての製品に該当する内容ではございません。また、各メーカーや製品によって定められた取扱方法やメンテナンス方法と異なる対応をした場合は、安全性や品質保証を損なう可能性もございます。詳細はメーカーのサポートセンター、 またはプロの技術者にご相談していただくことを推奨いたします。