酸素系漂白剤とは?使用する際の注意点などを解説

2023.06.27

酸素系漂白剤

漂白剤には、酸素系漂白剤と塩素系漂白剤があります。酸素系漂白剤は、色物や柄物に使用できることから、洗濯の際に重宝しているという人も多いのではないでしょうか。

塩素系漂白剤よりも比較的に扱いやすい酸素系漂白剤ですが、使用方法を間違うと衣類を傷める原因になります。

そこで今回は、酸素系漂白剤の特徴や粉末タイプと液体タイプの違い、使用する際の注意点などをくわしく解説します。

1.酸素系漂白剤とは

酸素系漂白剤は、過炭酸ナトリウムが主成分です。酸素系漂白剤を使用すると泡が出ますが、これは「過酸化水素」といい汚れを落としてくれるものです。

過酸化水素が水と酸素にわかれるときに、シミや黄ばみなどの色素も分解してくれるため、汚れが落ちる仕組みです。

塩素系漂白剤は漂白力が強いため、白い衣類やタオルなど使えるものが限られていますが、酸素系漂白剤は色物や柄物の衣類にも一部使用することができます。

酸素系漂白剤はアルカリ性なので、皮脂汚れにも強いのが特徴です。

洗濯

2.粉末タイプと液体タイプのメリット・デメリット

酸素系漂白剤には、粉末タイプと液体タイプがあります。それぞれのメリットとデメリットを知り、自分に合ったものを選びましょう。

2-1.粉末タイプのメリット・デメリット

粉末タイプのメリット

粉末タイプは液体タイプよりも漂白力が高いため、ワインやカレーなど頑固な汚れやシミを落としたいときにおすすめです。
油汚れに強いため、掃除に使えるのもうれしいですね。

粉末タイプのデメリット

漂白力が高いため、生地へのダメージは避けられません。そのため、シルクやウールなどデリケートな素材に使用するのは控えた方がいいでしょう。

2-2.液体タイプのメリット・デメリット

液体タイプのメリット

液体タイプは粉末タイプよりも漂白力が抑えられているため、動物性繊維であるシルクやウールにも使用可能です。幅広い衣類への使用ができるのは便利ですね。除菌や消臭作用も期待できます。

液体タイプのデメリット

粉末タイプよりも液体タイプの方がやや洗浄力は劣ります。また、粉末タイプと違い掃除には使用できません。あくまでも、衣類専用になります。

3.塩素系漂白剤との違い

塩素系漂白剤は、次亜塩素酸塩が主成分。白で無地の衣類やタオルなどについた汚れを落とすときに活躍してくれる漂白剤です。

塩素系漂白剤は漂白力が強いため、色物や柄物の衣類に使用すると色落ちしてしまいます。

使用できる素材も綿や麻、ポリエステル・アクリルなどに限られています。

塩素系漂白剤は衣類よりも、カビ取りなど掃除に使用されることが多いです。

4.酸素系漂白剤を使用する際の注意点

4-1.含金属染料には使用しない

生地に金属染料が使われていると化学反応が起き、生地を傷めたり、色が抜けてしまったりすることがあります。

ファスナーやボタンなど金属が使用されていると、ボロボロになることもあるので気をつけましょう。使用できるかどうかは次項の洗濯マークを確認しておくと安心です。

4-2.漂白前に必ず洗濯マークをチェック

酸素系漂白剤が使用できるかは、洗濯表示をチェックしましょう。

「△」のマークは塩素系も酸素系も使うことができます。「△」に斜線が入っているときは酸素系漂白剤のみ使用可能です。
「△」に「×」がついているときは漂白NG。

また、家庭洗濯NGの場合も水洗いができないことになるため、漂白剤の使用はできません。

洗濯表示

(出典元:経済産業省

4-3.心配な場合は色落ちしないかを確認

洗濯表示では漂白剤の使用ができても、色落ちしないか心配なときは使う前にチェックしましょう。

確認方法は簡単。裏地など目立たない部分に、少し薄めた酸素系漂白剤をつけ、5分ほど放置します。

その後、白い布やタオルを当てて、色が移らなければOK。色が移ってしまったときは、色落ちの可能性があるため、漂白剤の使用は控えてください。

まとめ

酸素系漂白剤は塩素系漂白剤のように、衣類の色まで落ちてしまう心配はほとんどないため、色物や柄物にも使用できます。

優しく汚れを落としてくれる酸素系漂白剤ですが、金属染料が使われている生地や金属でできたファスナーやボタンなどがあるときは気をつけましょう。

また、色落ちが心配なものは、チェックしてから使用してください。漂白剤を使用するときは、用途に合わせて正しいものを選んでくださいね。

この記事でご紹介した内容は、家電製品に関連する一般的な情報をまとめたものであり、全てのメーカー、全ての製品に該当する内容ではございません。また、各メーカーや製品によって定められた取扱方法やメンテナンス方法と異なる対応をした場合は、安全性や品質保証を損なう可能性もございます。詳細はメーカーのサポートセンター、 またはプロの技術者にご相談していただくことを推奨いたします。