2023.05.31
エアコンをつけても一向に涼しくならない、昨年までは冷えていたのに久しぶりに冷房をつけたら冷えなかったという経験がある人もいるのでは?
エアコンのトラブルは、本格的な夏がくるまえに対処したいものです。
そこで今回は、エアコンをつけても冷えない原因をくわしく解説します。また、エアコンを快適に使い続けるコツもご紹介していきます。
エアコンが冷えない原因としてよく起こるのが、ホコリの詰まりです。エアコンにはフィルターがついており、掃除をせずに放置するとホコリがたまってしまいます。
フィルターは自分で掃除することができるので、やってみましょう。
まずはエアコン本体のホコリを、ハンディモップや雑巾で取り除きます。
フロントパネルを開けフィルターを取り外し、表面を掃除機で吸い取ります。ホコリがひどいときは、フィルターを外す前に表面のホコリを掃除機で吸い取るとホコリが舞うのを防げますよ。
掃除機で取りきれないホコリは水洗いをしましょう。取り外したフィルターに裏面からシャワーをかけます。表面を水洗いするとホコリが穴に詰まってしまうため、シャワーは必ず裏からかけましょう。細かいホコリは歯ブラシなどで軽くこすると取れます。
あとは水気を拭き取って1日ほど乾かし、完全に乾いたらフィルターをエアコンに戻しましょう。
エアコンの内部は壊れやすい部分もあるため、掃除はプロに任せた方がいいですが、フィルターを戻す前に表面のホコリだけハンディモップ等で優しく取り除いておくといいですよ。
エアコンの配管には、熱を運搬してくれる冷媒ガスが入っています。この冷媒ガスが漏れると温度調節ができず冷えなくなってしまいます。
冷媒ガスは「エアコン本体のガス漏れ」と「室外機のガス漏れ」があります。どちらか見極めるには「霜」をチェック。エアコン本体のガス漏れの場合はエアコンの内部にある熱交換器に霜がつくことがあります。
ガス漏れは個人では修理できないため、専門業者に依頼しましょう。専門業者による取り付けがミスの原因である場合は、無償で対応してくれることも。
フィルターの掃除をしてもエアコンが冷えず、ガス漏れの様子も見受けられないときはエアコン本体が故障している可能性があります。異常を知らせるタイマーランプの点滅等が起こっている場合は取扱説明書を確認してみてください。
故障しているときは自分で直そうとせず、専門業者に修理の依頼か買い替えを検討しましょう。
室外機は室内の温かい熱を室外に排出しています。そのため、室外機の周辺にモノが置いてあると熱が上手く放出されず、エアコンが冷えにくくなってしまいます。
また、室外機が直射日光にあたっていると、熱がこもりやすいので冷えにくくなります。
室外機の周辺にモノがあっても冷えているという場合は、エアコンが余計な力を使っているため、電気代が高くなることがあるので注意しましょう。
先述でも説明のとおり、室外機からも冷媒ガスが漏れてしまい冷えていないことがあります。
室外機のガス漏れの場合は、室外機についている細いホースに霜がつくことがあるので確認してみましょう。
エアコン本体同様、室外機のガス漏れも個人では修理できないため専門業者に依頼しましょう。
エアコンの能力と部屋の広さが合っていないと、冷房が効きにくくなります。新しく購入するときよりも、引っ越し先で現在使用中のエアコンを使おうとしてよく起こります。
適用畳数は部屋にぴったりのものを選ぶよりも、少し余裕を持たせましょう。畳数は同じでも天井の高さや吹き抜けがあるなど間取りによってエアコンの効きが変わるからです。
鉄筋住宅よりも、木造住宅の方が冷えにくいです。木造は空気が外に逃げやすいため、10~15畳用と記載されているときは、最小値である10畳と考えた方がいいでしょう。
また、冷房と暖房では畳数の目安が変わります。一般的には暖房の方が適用畳数は狭くなるため、暖房時を基準に選ぶと失敗が少ないです。
外部からの熱を取り込みやすい環境の場合、エアコンの能力が部屋に合っていたとしても、冷房が効きにくくなることがあります。
以下のような原因がないか確認してみましょう。
カーテンがない部屋や西日が入る部屋など、直射日光が降り注ぐと室内の温度は上昇します。
カーテンやブラインドを使用したり、外にすだれを立てかけたり、植物で緑のカーテンを作るなどの工夫をするといいでしょう。
日光以外にも、室内で発生している機械の熱により、エアコンの効きが悪くなることがあります。これは主に一般家庭ではなく、職場などで起こりやすい現象。
会社には複数台のパソコンやプリンターなど、たくさんのOA機器があるため、機械の熱がエアコンの効きに影響してしまうのです。
エアコンの本体や室外機の掃除をしても、改善されないときは買い替えを検討するのも一つの手です。
とくに10年以上使用しているエアコンは、修理よりも買い替えをおすすめします。
長期間使用しているエアコンの場合、修理の部品がないことや、修理ができてもすぐに他の部分が壊れてしまい、修理を重ねた結果、買い替えよりも修理代の方が高くなってしまうことがあるからです。
新しいエアコンの方が、機能性が上がるので、しっかりと冷えるだけではなく、電気代などもお得になる可能性も。長く使っている場合は、買い替えも視野に入れるようにしましょう。
夏の冷房、冬の暖房以外でも、定期的に運転をするようにしましょう。
使わない時期に全く運転しないと、ホコリが溜まりやすくなり、エアコンの故障につながることがあるからです。
また、使わない時期にも運転すると、早く異変に気づくことができます。本格的にエアコンを使うシーズンが到来する前に、スムーズな修理や買い替えができるので、安心ですよね。
エアコンを使わない時期も含め、定期的に掃除をすることが大切。
毎回本格的な掃除をしなくても、気づいたときに本体やフィルターのホコリを軽く掃除するだけでもOKです。
早く冷やしたい、または温めたいからといって、温度設定を極端に上げたり下げたりすると、エアコンに負荷がかかり、故障の原因に。
温度設定は、目安となる温度を取扱説明書で確認しておくといいでしょう。
エアコンを使用しても冷えないときは、さまざまな理由があります。
しばらくエアコンのお手入れをしていない場合は、フィルターの掃除を行いましょう。また、室外機の上や周りに物を置かないことも大切です。
冷媒ガスが漏れている場合は、自分で修理はできないため、専門業者に依頼してください。
また、エアコンが故障していなくても、部屋の広さに合っていない、直射日光の影響を受けやすいという理由で、冷えにくい場合もあります。
エアコンを長持ちさせ快適に使うには、掃除やオフシーズンの定期的なチェックも心がけましょう。
夏本番を迎えたときに、エアコンの効きが悪いとなっては大変です。早めに原因をつきとめて、対処しましょう。
この記事でご紹介した内容は、家電製品に関連する一般的な情報をまとめたものであり、全てのメーカー、全ての製品に該当する内容ではございません。また、各メーカーや製品によって定められた取扱方法やメンテナンス方法と異なる対応をした場合は、安全性や品質保証を損なう可能性もございます。詳細はメーカーのサポートセンター、 またはプロの技術者にご相談していただくことを推奨いたします。