2024.05.29
「この前クリーニングに出したばかりでお金と時間をかけたくない」「クリーニングに出すほどではないけど少しだけ汚れが気になる」など、スーツを自宅できれいにできないかなと思ったことはありませんか?
しかし、スーツを自宅で洗濯しているという人はあまり聞きませんし、自分でお手入れしてお気に入りのスーツが着られなくなったらショックですよね。
今回は自宅でスーツを洗濯する方法や、注意点などをくわしく解説します。
結論からいうと、自宅で洗えるスーツの場合、洗濯することは可能です。
ただし、自宅で洗濯する場合は、クリーニングのようにプロの仕上がりというわけにはいかないので、縮みやシワ、型崩れ・色落ちなどのトラブルが起こる場合もあります。また、スーツの光沢がなくなるなどの雰囲気の変化も避けられません。
このようなトラブルを避けたい大切なスーツは、迷うことなくクリーニングに出しましょう。
スーツを自宅で洗濯すると決めたら、必ず確認しておきたいポイントが3つあります。トラブルを回避するためにも、確認してくださいね。
洗濯する前に、洗濯表示を確認して水洗いができるか確認しましょう。
水洗いができない場合は、クリーニングに出す必要があります。ウールが入ったスーツは縮んでしまう可能性が高いため、水洗いに「×」がついていることが多いです。
水洗いができても手洗いのマークがついている場合は、洗濯コースを「ドライコース」「手洗いコース」「おしゃれ着洗いコース」など優しく洗えるモードにすると、洗濯機で洗うことができます。
(出典元:経済産業省)
スーツは仕事で着ることが多いので、ポケットに筆記用具や小銭、ハンカチ・ティッシュなどさまざまなものが入っている可能性が高いです。無意識に入れてしまうことも多いので、洗濯前にポケットの中身を確認しましょう。
水洗いがOKでも色落ちをする可能性があります。洗濯前に色落ちしないか、確認しておきましょう。
色落ちの確認方法はスーツ以外の衣類でもできるので、覚えておくと便利です。気になるときはやってみてくださいね。
まず用意するものは、白いタオルと中性洗剤。洗剤は洗濯に使う予定のものでもOKです。
色落ちしてしまう可能性があるので、裏側など目立たないところでチェックをするのがポイント。
洗剤の原液を少しだけつけて数分待ちます。その後、白いタオルで軽くポンポンと叩いて、タオルに色がついていなければ洗濯OKです。色がついてしまった場合は、色落ちの可能性が高いので、クリーニングに出しましょう。
ポケットの中身も確認済み、色落ちチェックも問題なしとなったら、早速スーツを洗濯しましょう。
洗剤はおしゃれ着用の洗剤を使います。洗濯ネットも用意してくださいね。
スーツに気になるシミや汚れがある場合は、先に洗剤の原液を少量つけておくときれいに落とせます。
ただし、色落ちチェックをしたときに「少しだけ色落ちしたから怪しいかもしれない…。」と感じた場合はこの工程は行わない方がいいでしょう。
スーツをたたんで、洗濯ネットに入れます。できればスーツ専用の洗濯ネットがあるので、そちらを使うといいでしょう。洗濯ネットに対して、ぴったりとおさまるサイズにたたみましょう。空間がありすぎると、型崩れの原因になります。
また、洗濯ネットに入れるときは、汚れが気になる部分は外側にくるように折って入れると落ちやすくなります。
スーツを入れる前に「ドライコース」「手洗いコース」「おしゃれ着洗いコース」など、優しく洗えるコースを選んでスタートボタンを押し、洗濯機に水をためます。
水がたまったら、スーツを入れる前に洗剤を入れるのがポイント。しっかりと混ざったらスーツを入れて、あとは洗濯機にまかせましょう。
洗濯が終わったらすぐに取り出して、日陰の風通しのいい場所に干しましょう。放置してしまうとシワの原因になります。
干すときはスーツ用のハンガーがおすすめ。肩の部分が厚めに作られているので型崩れを防げます。
最後にスーツにアイロンがけを行います。
完全に乾く前にアイロンをかけると、きれいにシワがのびますよ。もしも完全に乾ききってしまいシワがのびにくい場合は、アイロンのスチーム機能を使ってみてください。
洗濯機を使用できないスーツは、手洗いをしましょう。
手洗いは洗濯機よりもスーツへの負担が少なく、型崩れや色落ちを抑えられるため、洗濯機が使用できるスーツでも丁寧に洗いたい場合は手洗いがおすすめ。
手洗いの際もおしゃれ着洗い用の洗剤を使用します。スーツが入る洗濯桶やバケツがないときは、洗面台などを利用するといいでしょう。
脱水をするときは洗濯機でもいいですが、傷むのが気になる場合はタオルを使います。
洗濯桶やバケツ、洗面台に30℃程度のぬるま湯を溜めます。熱いお湯は繊維にダメージを与えるため、使用しないでください。
ぬるま湯が溜まったらおしゃれ着洗い用洗剤を入れて、よく混ぜて溶かしましょう。
洗濯桶にスーツをゆっくりと入れ、全体が水に浸ったら押し洗いをします。
手洗いだからといって強く揉んだり、こすったりするとスーツの生地を傷める原因になるため注意してください。
襟や袖など、汚れが気になる部分はつかみ洗いを行います。汚れのある部分を手でつかんで離すを繰り返しましょう。
押し洗いをしたら、片面10分ずつ計20分程度つけ置きをします。
汚れを落としたいからといって、長時間つけ置きを行うのはNG。スーツに汚れが再付着する恐れがあります。
つけ置きが終わったら水を何度か入れ替えて、泡がなくなるまでしっかりとすすぎます。
押し洗いと同じ要領ですすぎましょう。早くすすぎたいからといって強く押してはいけません。優しく丁寧に行いましょう。
泡が出なくなるまでしっかりとすすいだら、洗濯ネットに入れて洗濯機で1分程度脱水します。洗濯機を使用しない場合は、タオルで挟んで押して脱水をしてください。
脱水が終わったら、すぐに日陰の風通しのいい場所に干しましょう。肩の部分が厚めに作られているスーツハンガーがおすすめです。
最後に洗濯機を使用したときと同様に、完全に乾く前にスーツにアイロンがけを行います。アイロンがけのコツは次項で紹介します。
スーツにアイロンをかける際は、あて布を使用します。
スーツに直接アイロンを当てると、生地が熱で傷みテカってしまう恐れがあります。また、アイロンが引っかかり傷つくこともあるため、必ずあて布をしましょう。
スーツにはラインや折り目があり、崩さないようにアイロンがけを行うのがポイントです。
折り目はつけすぎるとシルエットが悪くなるため、やさしくアイロンを当ててください。
スーツにアイロンがけをするときは、必ず洗濯表示を確認し、アイロンの温度を守りましょう。
アイロンのマークに点がついており、1つの場合は110℃まで、2つの場合は150℃まで、3つの場合は200℃までが限度です。
アイロンが使用できないときは、アイロンのマークに「×」がついています。
綿や麻のスーツは比較的高温に耐えられますが、ウールやナイロン、アクリルなどはデリケートなため気をつけましょう。
洗濯表示を確認し、水洗いができるスーツは自宅でも洗うことが可能です。クリーニングに出す暇がない、汚してしまったがすぐに着る用事があるなど、急ぎのときは助かりますね。
洗う前に、色落ちのチェックは欠かさずに行ってください。また、ポケットの中身を確認しておきましょう。
洗濯機で洗う場合は、優しい水流で洗えるコースを選んでください。洗濯機よりも生地へのダメージを軽減できる手洗いもおすすめです。
洗濯ができるスーツは自宅でもお手入れができますが、クリーニングに出したようには仕上がりません。
型崩れや色落ちを避けたい大切なスーツは、プロにまかせることをおすすめします。
この記事でご紹介した内容は、家電製品に関連する一般的な情報をまとめたものであり、全てのメーカー、全ての製品に該当する内容ではございません。また、各メーカーや製品によって定められた取扱方法やメンテナンス方法と異なる対応をした場合は、安全性や品質保証を損なう可能性もございます。詳細はメーカーのサポートセンター、 またはプロの技術者にご相談していただくことを推奨いたします。