洗濯機の掃除に重曹はおすすめできない!?重曹が使えない理由とは

2022.12.27

重曹

さまざまな掃除に便利な重曹。人にも環境にも優しい成分でできており、消臭効果が期待できるので、掃除のときは手放せません。

洗濯機も肌に触れる衣類を洗うものなので、重曹で掃除をしたいと考えている人もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、洗濯機の掃除に重曹は使えるのか、洗濯機の汚れの原因と正しい掃除の仕方をご紹介していきます。

1.洗濯機の主な汚れの原因はカビ

洗濯物の汚れを落とすといっても、水や洗剤を使用しているので、きれいな状態であると勘違いしてしまいやすい洗濯機。
湿気が多い洗濯機の主な汚れの原因は「カビ」です。

洗濯物に付着していた皮脂や食べカス、ホコリ、そして溶けきらずに残ってしまった洗剤を栄養として、カビが繁殖します。
洗濯槽の裏側は凹凸が多く、汚れがたまりやすいのです。

温度や湿度も高い上に、栄養分が豊富な洗濯機は、カビや雑菌が住みやすい環境といえます。

カビ

2.洗濯機の掃除に「重曹」がおすすめできない理由

掃除洗剤として定番である「重曹」。環境にも優しく、安全なので洗濯槽の掃除にも使えるのでは?と考えている人もいるかもしれません。

結論からいうと、残念ながら洗濯槽の掃除に重曹は洗浄力が弱く、雑菌やカビまで落とす力がないことに加えて洗濯槽を綺麗にするには大量の重曹が必要になるのでおすすめできません

重曹は水に溶けにくい性質があるため、大量に入れると溶け残りが発生し洗濯槽の穴につまってしまう恐れがあります。

同じくクエン酸も雑菌やカビまで落とす力がないため洗濯槽の掃除には向きません。クエン酸は酸性なので洗濯機の部品を劣化させてしまう危険性もあります。

2.洗濯機の掃除におすすめの洗剤

2-1.おすすめは「塩素系洗剤」

洗濯槽の掃除は「塩素系洗剤」がおすすめです。

塩素系洗剤なら、洗剤を入れて洗濯機の槽洗浄コースまたは通常のコースで洗濯機を回すだけで、手間もかからず殺菌力も高いのが嬉しいポイントです。

ただし洗浄力が強いので、すすぎ残しなどがあると、色落ちなど衣類を傷める可能性があり、酸性のものと混ざると有毒ガスが発生するため取り扱いには充分に注意しましょう。

2-2.服へのダメージなどを気にする人は「酸素系洗剤」

塩素系の洗剤は服へのダメージも気になるし、独特のニオイも苦手という人は「酸素系洗剤」を使ってみましょう。

酸素系洗剤は泡立ちがよく、塩素系洗剤よりは劣るもののカビをしっかりと剥がしてくれます。洗濯槽に汚れが浮いてくるので、汚れ落ちを目でしっかりと確認することができるので安心ですね。

ただし浮いてきた汚れを取り除くという作業があるため少々手間が発生することに加え、ドラム式の場合は途中で洗濯機を開けることができないタイプが多く、開けられても水をたっぷりとためることができないため、使用できないことも。

3.洗濯槽の掃除方法

洗濯槽の掃除は、洗剤の種類に限らず月に1回程度が目安です。

塩素系洗剤は洗剤を入れていつも通りに洗濯機を回すだけ。

酸素系洗剤はお湯をためてから洗剤を入れ数時間放置し汚れが浮いてきたら取ります。あとはいつも通り洗濯機を回すだけで完了です。

詳しい掃除の方法は下記をチェックしてみてください。洗濯槽以外の掃除方法もわかりますよ。

洗濯機の掃除は月に1回!使う洗剤と掃除の手順を紹介

4.洗濯機のカビの予防方法

4-1.洗剤・柔軟剤の使用量は守る

洗剤や柔軟剤は、たくさん入れたからといって汚れが落ちる、仕上がりがよくなるというわけではありません。

使用量以上の洗剤や柔軟剤を入れてしまうと、溶け残りが発生し、洗濯物のみならず洗濯機内部に付着し、カビの栄養となってしまうので気をつけましょう。

汚れがひどいときは洗剤の量を増やすのではなく、洗剤を直接衣類の汚れにしみ込ませておいたり、漂白剤を活用したり、洗濯機で念入りに洗えるコースを選択するなどの工夫をするといいでしょう。

柔軟剤

4-2.使用後は洗濯槽を乾燥させる

湿度が高い場所はカビが繁殖しやすくなります。洗濯が終わったら、洗濯槽をしっかりと乾燥させましょう。

洗濯が終わったらすぐに衣類を取り出しましょう。放置しているとカビの原因になるだけではなく、せっかく洗った衣類にシワができてしまいます。

また、洗濯機を洗濯カゴ代わりに使用してはいけません。洗濯機に乾燥機能がついている場合は、活用してみてくださいね。

 

まとめ

重曹はさまざまな掃除に活躍しますが、洗濯機の掃除には向きません。洗浄力が弱く、洗濯機の主な原因であるカビへの効果が低いからです。

また、重曹は水に溶けにくいという性質があるため、洗濯層の穴に詰まってしまい、故障の原因になることもあります。

カビをしっかりと落としたいという人は、塩素系の洗剤を使って、洗濯機の掃除をしましょう。

衣類へのダメージが気になる人は、酸素系の洗剤もおすすめです。塩素系の洗剤よりも、多少洗浄力は劣り手間はかかりますが、塩素系洗剤特有のニオイもありません。

また、定期的な洗濯機の掃除は欠かせませんが、洗剤や柔軟剤の量を守るなど、日頃からカビの発生を防ぐ使い方をするように心がけましょう。

この記事でご紹介した内容は、家電製品に関連する一般的な情報をまとめたものであり、全てのメーカー、全ての製品に該当する内容ではございません。また、各メーカーや製品によって定められた取扱方法やメンテナンス方法と異なる対応をした場合は、安全性や品質保証を損なう可能性もございます。詳細はメーカーのサポートセンター、 またはプロの技術者にご相談していただくことを推奨いたします。