2023.06.27
作り置きしていた食品の温め直しや冷凍食品の加熱など、生活に欠かせない便利家電である電子レンジ。
なんとなく電気代が高そうなイメージがありますが、実際にどのくらいかかっているのでしょうか。
エアコンも冷房にくらべると暖房の方が電気代は高くなります。また加湿器もヒーター付きの方が電気代は高くなり、熱を使うものは電気代がかかりそうですよね。
そこで今回は、電子レンジの電気代の計算方法や節約するポイントなどをくわしくご紹介します。
電気代はまとめて請求がくるため、家電や照明など個別にかかった電気代はわかりません。
しかし、消費電力がわかれば、どのくらいの電気代がかかっているのか、予測することができます。電子レンジにかかる電気代の計算方法を見ていきましょう。
電気代を計算するときに必要な情報は、「消費電力」「電力単価」そして「時間」です。
消費電力は、取扱説明書などに記載されている年間消費電力量からも把握できますが、使用する電子レンジの出力をkw(キロワット)に直して計算すると、より正確な計算ができます。
たとえば、定格高周波出力が500Wの場合、「500W÷1,000=0.5kw」。
消費電力は、メーカーや種類にもよりますが定格高周波出力の1.5~2倍といわれているため、1.5倍として計算した場合、「0.5kw×1.5=0.75kw」が消費電力となります。
電力単価は、契約している電力会社の請求書をチェック。1kwhあたりの電力単価が記載されています。
電力単価が31円/kwhだった場合は「0.75 kw×31円/kwh=23.25円」。
これは、電子レンジを1時間使用した場合の価格になります。さすがに電子レンジを1時間使い続けるというようなことは滅多にあることではないため、1分あたりの電気代を計算してみましょう。
500Wで電子レンジを使用した場合の1分あたりの電気代を計算すると「0.75 kw×31円/kwh÷60分=0.3875円」となります。
1分あたりの電気代がわかれば、実際に使用する時間をかけて電気代を算出できます。
500Wで3分加熱する場合は約1.16円。これを1日5回使用する場合は約5.8円となり、1ヶ月では約174円の電気代がかかっている計算です。
よくある使用シーンで、どのくらい電気代がかかっているのか計算してみましょう。
ここでも電子レンジの出力は500W、電力単価が31円/kwhとして算出していきます。
冷凍のご飯を500Wで5分温める場合の電気代の目安は以下のとおりです。
0.75 kw×31円/kwh÷60分×5分=1.9375円
炊飯器でご飯を炊くのにかかる電気代は1回5~6円、6時間保温した場合は3~4円なので、まとめて炊いて冷蔵保存することは電気代の節約になるといえるでしょう。
コンビニ弁当を500Wで2分温める場合の電気代の目安は以下のとおりです。
0.75 kw×31円/kwh÷60分×2分=0.775円
野菜の下ごしらえや電子レンジで調理をおこなうこともありますよね。500Wで10分温める場合の電気代の目安は以下のとおりです。
0.75 kw×31円/kwh÷60分×10分=3.875円
意外と電気代はかからない電子レンジでも、節約のポイントは抑えておきたいところ。
どのようなことに気をつけて使用すればいいのか、確認しておきましょう。
電子レンジの庫内が汚れていると、食品を温めるのに時間がかかってしまいます。
余計な電気代がかからないように、使用後はすぐに汚れを拭き取るなど、こまめな掃除を心がけましょう。
電子レンジの詳しい掃除方法についてはこちらをチェックしてみてください。
電子レンジの庫内に食品を詰め込みすぎたり、食品同士がくっついていたりすると、温まりにくくなります。
ターンテーブルの場合は、詰め込みすぎるとうまく回らなくなることも。
接触している部分があると、熱伝導が悪くなるので数回にわけて温めるようにしましょう。
ターンテーブルの電子レンジの場合、中央に置くよりも外側の方が、熱伝導が高く温まりやすくなります。
ターンテーブルの場合は、外側に食品を置きましょう。一方、フラット式の電子レンジは中央が温まりやすくなっています。
大きなお肉の塊などは、そのまま電子レンジで解凍や火を通そうとすると非常に時間がかかるため、その分電気代がかかります。
こういった大きい食材などは冷蔵や冷凍で保存する際に、1食分などで小分けにしてから保存すると、電子レンジで解凍や温める時に短い時間で済ませることができます。
また、冷凍した食材は使用する前日の夜に冷蔵庫に移しておけば、電子レンジで解凍する手間も省けます。
電子レンジにかかる電気代は、消費電力と電力単価がわかれば簡単に計算できます。
電子レンジを活用した方がガスで調理するよりも安くなる、炊飯器で何度も炊くよりも節約できるといった場面もあるので、上手に使いわけてみるといいでしょう。
意外と電気代は少ない電子レンジですが、掃除をこまめにしたり、温めるときに食品を置く場所に気をつけたりと、ちょっとした工夫が節約につながるため、心がけてみてはいかがでしょうか。
この記事でご紹介した内容は、家電製品に関連する一般的な情報をまとめたものであり、全てのメーカー、全ての製品に該当する内容ではございません。また、各メーカーや製品によって定められた取扱方法やメンテナンス方法と異なる対応をした場合は、安全性や品質保証を損なう可能性もございます。詳細はメーカーのサポートセンター、 またはプロの技術者にご相談していただくことを推奨いたします。