2021.08.02
冷蔵庫や冷凍庫の買い替え、故障や停電などで止まってしまったとき役に立つドライアイス。
万が一に備えて冷凍庫でドライアイスを保存できないだろうかと考えている人もいるのでは?
今回は家庭用の冷凍庫でドライアイスを保存できるのかくわしくご紹介していきます。
ドライアイスは特殊な機械で二酸化炭素に圧力をかけて冷やし固体にしたものです。実はこの二酸化炭素は副産物で、製油所の精製やアンモニアの製造の際などに発生するものを利用しています。
ドライアイスは溶けるときに液体にならず気化するため濡れることがありません。冷凍食品やアイスクリームなど、もともと冷凍されたものの温度を保つために使用されています。
結論からいうとドライアイスを冷凍庫で保管することはできません。なぜなら2つの理由があるのです。
ドライアイスは超低温であり約-79℃ですが、家庭用の冷凍庫の温度は-18℃程度です。60℃近い温度差があれば溶けてしまうのは当たり前ですよね。
家庭用の冷蔵庫や冷凍庫には作った冷気を庫内に運ぶためファンがついています。ドライアイスは風に非常に弱いため、ファンの風で溶けてしまうのです。
ドライアイスは-80℃以下の環境で保管しなくてはなりませんが家庭では無理ですよね。
しかし溶ける時間を遅くすることは可能です。ドライアイスを長持ちさせる保存方法を見ていきましょう。
ドライアイスは通常クラフト紙に包んで販売されています。クラフト紙と似た働きをしてくれるのが新聞紙。
ドライアイスを新聞で包んだあとに、タオルなどでさらに包むと保冷効果が高まります。タオルだけで包むとくっついてしまうので気をつけてくださいね。
新聞紙とタオルで包んだドライアイスは、そのまま冷凍庫へ入れるのではなく発泡スチロールの箱に入れて保存することで保冷効果がアップします。
空気に触れる面積が多いと溶けやすくなるため、ドライアイスを入れたときに発泡スチロールの箱の中に空間ができるときは、紙やタオルで隙間を埋めるようにしましょう。
発泡スチロールの箱がないときはダンボールでもOK。ダンボールの場合も隙間ができるときは紙やタオルで埋めてから冷凍庫へ入れましょう。
ドライアイスは密閉容器に入れてはいけません。気体である二酸化炭素に変化すると体積が約750倍にもなるため、圧力が高くなりいずれ爆発します。
外気に触れないからといってペットボトルなどの密閉容器にドライアイスを入れることはしないでください。
ドライアイスは便利ですが家庭用の冷凍庫で保存するのは不可能です。しかし家庭にあるものを使って通常よりも長く持たせることはできます。使用するまでに少し時間があるというときは新聞紙やタオルを使ってみてください。
この記事でご紹介した内容は、家電製品に関連する一般的な情報をまとめたものであり、全てのメーカー、全ての製品に該当する内容ではございません。また、各メーカーや製品によって定められた取扱方法やメンテナンス方法と異なる対応をした場合は、安全性や品質保証を損なう可能性もございます。詳細はメーカーのサポートセンター、 またはプロの技術者にご相談していただくことを推奨いたします。