2021.02.26
冷蔵庫にはさまざまな部屋があり、部屋ごとに温度や最適な保存する食材などが決まっています。
この記事では、それぞれどれくらいの温度で、どのような食材が適切なのか、また冷蔵室内の温度をキープするための方法を紹介していきます。
最新の冷蔵庫には主に冷蔵室、野菜室、チルド室、パーシャル室、冷凍室が備わっています。
それぞれの部屋はどれくらいの温度でどのような役割をもっているのでしょうか。
冷蔵室は、日常的に使う食品の保存に適していますが、冷蔵室は上段、中段、下段に分かれています。
冷気は下に溜まりやすい性質があるため、下段は上段・中段に比べて1~2℃冷えやすくなっています。
なので、上段には保存期間の長いペットボトルや缶ビールなどの飲料系、中段には残り物や常備菜など数日のうちに消費したいもの、下段にはチルドにいれるほどではないけど日持ちしないものがおすすめです。
冷蔵室は食品を詰め込みすぎると冷却効率が落ちて、消費電力が増えるので収納率5割、多くても7割にとどめましょう。
野菜室は温度だけを見ると冷蔵室と大差はないですが、広々とした冷蔵室に比べて野菜室は密閉構造なのでより高い湿度を保ち、鮮度が落ちやすい野菜の乾燥を防ぐことができるのが野菜室の特徴です。
ただし、「野菜は何でも野菜室に入れれば大丈夫!」というわけではなく、ナスなどの夏野菜やごぼうなどの秋野菜の保存温度は、10〜14℃が適しているので、冷蔵庫には入れず、風通しの良い日陰で保存がおすすめです。
野菜室のスペースが足らず野菜を冷蔵室で保存する場合は、冷蔵室での保存は乾燥しやすいので、新聞紙に包んだり、ビニール袋に入れたりして保存しましょう。
チルド室に向いている食材は、「冷蔵室で保存するよりも長持ちさせたい、でも冷凍はさせたくない食材」がチルド室におすすめです。
主にみそや納豆などの発酵食品、ちくわやはんぺんなどの練り物、固形のチーズや生クリームといった乳製品がチルド室での保存に適しています。
次に紹介するパーシャル室がない冷蔵庫の場合、肉や魚もチルド室がおすすめ。
また、長期保存のために冷凍庫で保存していた肉や魚の解凍にもチルド室は使えます。
パーシャル室は食材を完全に凍らせてしまうのではなく、半分ほど、もしくは微妙に凍結させた状態にして保存できるのが特徴です。
そのような特徴から、肉類や魚類の保存に非常に適しています。
わずかに凍っているという状態を維持し続けるので、冷蔵室やチルドで保存するよりも鮮度を高く保つことができます。
また、完全に凍っているわけではないので解凍の必要がなく、パーシャル室から出した食材もすぐにサクッと切ることができます。
肉や魚類以外に、「すぐに料理に使う予定はないものの、長期間の保存もしたくない」というときにパーシャル室はおすすめです。
日本の家庭用冷蔵庫の冷凍室はJIS規格(日本産業規格)によって、-18℃以下と決まっています。
「-18℃」が基準になっている理由としては、食品の安全性の観点から微生物が増殖できなくなる温度が-18℃以下だからなのです。
基本的には冷凍食品や、長期での肉や魚の保存に使われます。
冷蔵庫では収納率が5割程度が理想の収納率ですが、冷凍室は逆にたくさん詰めているほど冷却効率があがります。
冷蔵室の温度をキープすることによって、消費電力の削減と電気代の節約につながります。
では冷蔵室の温度をキープするためには、どのようなことをすればいいのでしょうか。
冷蔵室の庫内の温度を上げてしまう原因となっているのは、冷蔵室のドアを開けた時です。
なので、頻繁に冷蔵室のドアの開け締めをしたり、長い時間冷蔵室のドアを開けたままにしておいてしまうと、冷蔵室内の温度は上がり、冷蔵庫は冷蔵室内を冷やそうとするので消費電力は増えてしまいます。
料理をするときなどは、一度の開閉で食材をすべて取り出せると理想ですね。
冷蔵室内に食材を入れすぎると、冷気の通りが悪くなってしまい余計に電気代もかかってしまいます。
冷蔵室内の収納率の理想は5割、多くても7割以下にとどめて冷蔵室内に適度な余白を残してあげましょう。
また、収納の際は冷蔵室内の放熱装置をふさがないようにすると、より冷却効率は高くなり、節約につながります。
作り置きしたおかずなどで湯気が出ているものをそのまま冷蔵室内に入れると冷蔵室内の温度を上げる原因になり、消費電力が増えます。
作り置きをしたおかずなどは常温まで冷ますなどの工夫をしてから冷蔵室内に入れるなど、一工夫しましょう。
それぞれの部屋ごとの温度と適した食材、冷蔵室の温度をキープするための方法を紹介しました。
適した場所に適した食材を保存して、より食材を長持ちさせましょう。