開発者にインタビュー ドラム式洗濯乾燥機「まっ直ぐドラム」

2022.01.31

クラスNo.1コンパクト!大容量12kg「まっ直ぐドラム」に込められた想い、開発の裏側に迫ります!

2021年11月に発売された、AQUAドラム式洗濯乾燥機「まっ直ぐドラム」。
「あたらしい思いやりのカタチ」の洗濯機、第2段としてコンパクトで大容量のコンセプトのもと開発されました。
お客様のニーズ調査からはじめ、数年にわたる試行錯誤を経て、この度、ようやく自信をもってお客様にお届けするに至りました。
今回は開発に関わった植田さん、田島さん、森さん、三﨑さんにインタビュー。
製品の特長や設計へのこだわりなどを聞いてみました。

植田 真弘(うえだ まさひろ)
2018年入社。ランドリー商品開発本部 商品企画グループ。
田島 登(たじま のぼる)
2018年入社。ランドリー商品開発本部 商品開発グループ(機構)。
森 智宏(もり ともひろ)
2018年入社。ランドリー商品開発本部 商品開発グループ(機構)。
三﨑 日奈子(みさき ひなこ)
2019年入社。ランドリー商品開発本部 商品開発グループ(電装)。

AQUA初のヒートポンプ式洗濯乾燥機「まっ直ぐドラム」の4つの特徴

植田真弘
━━まずは今回の新商品である、ドラム式洗濯機乾燥機「まっ直ぐドラム」シリーズの特徴を簡単に教えてください。

植田:まず、機能面での大きな特長は次の4つです。

  1. 水平ドラム型(まっ直ぐドラム)
  2. ヒートポンプ乾燥方式の採用
  3. コンパクト大容量
  4. 除菌・消臭の強化

コインランドリー用洗濯機シェア№1のAQUAだからできた、洗いムラを抑えてしっかり洗い、洗濯物が絡みにくい効率よく洗うことのできる水平ドラムの採用により、クラスNo.1の「29分・スピード洗濯」を達成。
機能面の他にも、デザインや構造も力を入れ、日本の家にもすんなり馴染むコンパクトな佇まいにこだわりました。

森:そうそう・・・コンパクトな佇まい・・・。
製品のコンパクトさを追求するためには、製品に組み込まれるヒートポンプシステムの省スペース化が必要でした。
これには大変苦労しました。熱交換器をドラムに沿う形状に設計したり、製品内部のデッドスぺ―スを極力無くすことで、クラスNo.1のコンパクト大容量を実現させました。

田島:この商品では除菌・消臭の強化にもこだわりましたね。

元々日本では除菌や消臭のニーズは高いのですが、最近では新型コロナウイルスの影響もあり、より「除菌の効果を高めてほしい」という声をいただいておりました。古くは前身である三洋電機時代から除菌に力を入れてきましたが、最近特に高まる衛生ニーズに応えるべく、本製品の開発では改めて除菌にフォーカスした機能の強化にも努めました。「まっ直ぐドラム DX12M」には、UVライトを使用した『熱UVパワフル除菌』、槽内の水をきれいにしながら衣類を洗う機能、水洗いできない衣類を除菌・消臭する『エアウォッシュ』を搭載しています。

ゼロベースからの開発。地道なリサーチを重ねて見えてきた、お客様の悩み

三﨑日奈子
━━今回、「まっ直ぐドラム」がAQUA初のヒートポンプ式洗濯乾燥機なんですよね。

植田:はい、そうです。
たしかに、AQUA初のヒートポンプ式洗濯乾燥機ではありますが、ヒートポンプは旧三洋電機時代から、基礎実験開発は既に進められていました。
※2011年にハイアールは三洋電機の白物家電事業を譲受。

三﨑:弊社は比較的若い会社ですが、約70年前から洗濯機を作っている三洋電機から、ノウハウや技術、品質基準を引き継いでいます。基礎研究に支えられた知見を蓄積できておりましたので、たとえ商品開発の観点ではゼロベースであったとしても、スムーズに技術開発を進められたのではと考えています。

━━なるほど。商品企画は、ほぼ真っさらな状態からのスタートだったと思いますが、どのように進めていきましたか?

植田:まずはユーザー調査から愚直にはじめました。
お客様は日頃、どんな暮らしをしていて、いつもどんな悩みやストレスを抱えているのかなどを深掘りしながら、地道にリサーチをしていきました。ヒアリングを重ねていくと、お客様の困りごとが見えてきました。

例えば、共働き世帯が増えたことで「家事の負担を少しでも減らしたい」といった声をいただくようになりました。
そうなれば、洗濯時間を、より削減してくれる洗濯機へのニーズが高まります。

また、多くのお客様から衣類の絡みによる取り出し時のイライラも煩わしいとのお声も頂きました。
布に負担もかけますし・・・、なんとか解決してあげたい。
他にも 「限られた洗濯室のスペースに、すんなり馴染むデザインが見つからない」 といったお悩みもありました。
こういった課題を一つひとつ解消し、お客様に買ってよかったと満足してもらえる商品にできるよう、開発を進めていきました。

海外からの知見をヒントに「水平ドラム」の可能性を実感し、採用へ

田島登
━━では最初に、まっ直ぐドラム(水平ドラム)を採用した背景を教えてください。

植田:ユーザー調査を進めていく中で、お客様が特に抱えている悩みは、次の3つでした。

  1. 洗濯時間を30分以内に収めたい
  2. 衣類の絡みが気になる
  3. 圧迫感なく生活空間に馴染むコンパクトなデザインが見つからない

これらの課題を解消するには、シンプルに 「水平ドラム」が最適だと判断しました。

田島:水平ドラムの魅力は”高さ”がでることで、叩き洗いの効率が高まり、洗濯時間の短縮化ができることです。
これにより、まっ直ぐドラムは容量クラス別で業界最速である、”洗濯時間29分”を実現しました。

森:水平ドラムは衣類を前後に分散させますので、すべての衣類をムラなくたたき洗いすることが可能です。また、衣類の絡みを抑えて洗濯しますので、洗濯後に衣類をドラムから取りやしだすいといった特長もあります。乾燥時も絡みにくいので、シワを抑えて衣類をふんわり仕上げます。

植田:実は、海外では水平ドラムが一般的です。
ハイアールは世界各国に開発拠点を有しております。水平ドラムがたたき洗いに有効であり、且つ効率的に洗浄できるという事実は、すでにグローバルチームの知見としてありました。こうした海外からの知見をいち早く開発に取り入れ商品化できるのは、グローバルネットワークを有するハイアールの強みです。

今回の開発においても、グローバルチームと連携を取って設計しております。海外での事例や知見を取り入れて開発した結果、より自信をもって、お客様に満足していただけるような、設計・制御ができたと自負しております。また、世界市場の様々な要求に対応するハイアールの高度で安定した生産体制により、日本のお客様にも魅力的な価格でこのように素晴らしい製品を提供できる運びとなりました。

三﨑:グローバルチームと協力して設計いたしましたが、日本市場向けの製品となりますので、当然ながら、最終的に私ども日本の開発チームが責任をもって日本の厳しい品質規格を満たした設計に仕上げています。
ご安心して、お使いいただければと思います。

ヒートポンプ方式で「衣類にやさしい乾燥」を実現

森智宏
━━ まっ直ぐドラムが採用している「ヒートポンプ乾燥方式」の仕組みを簡単に教えてください。

森:一言でお伝えするとヒートポンプは、衣類に含まれる水分を再利用して熱を作り出し省エネルギーに衣類を乾燥する仕組みです。
洗濯後の衣類に含まれた湿気を熱交換器と呼ばれるユニットで熱に交換し、その熱を利用して衣類を乾燥させます。効率よく熱を発生させますので省エネ。つまり、電気代の削減にも繋がります。

━━では「ヒートポンプ乾燥方式」を採用した理由を教えてください。

田島:従来型のヒーター乾燥方式は、いわゆる”電気ストーブ”のようなものです。
単に、ヒーターで発生した熱に風をあてて送り出し、庫内を暖めているので、庫内の温度が高くなってしまうのです……。高い時ですと、80度程度にまで達することもあります。
すぐに熱を放出できるという利点はありますが、次のような懸念点もありました。

  1. 電気代が高い
  2. 熱が強く、衣類が痛みやすい

ヒートポンプ乾燥方式は、エネルギー効率が高く、庫内温度も60度程度に抑えることができますので、これを搭載することで、

  1. 電気代を削減できる
  2. 適温乾燥なので衣類にやさしい

といったメリットを得ることができます。

植田:他にも「まっ直ぐドラム」にはお客様のご要望として高かった、自動で適量の洗剤・柔軟剤を入れてくれる機能や、乾燥フィルターを自動で掃除してくれる機能も搭載しました。

森:「まっ直ぐドラム」では「簡単お手入れ」を追求しています。乾燥フィルターは、製品が自動でお掃除しますので、お客様による日常的なお手入れが必要になるのは排水フィルターだけです。この排水フィルターには糸くずを簡単に廃棄できる構造を採用しています。

私たちは、お客様の声に真摯に向き合い、一つひとつこだわり抜いた設計で商品を完成させました。
ぜひ、ご家庭で体験いただけましたら、これ以上嬉しいことはありません。

内蔵フィルター断面図